口内炎や痩せる症状のHIV感染率低下にジスロマック

ジスロマックは、マクロライド系の抗生物質エリスロマイシンを改良したアジスロマイシンを主成分とする蛋白合成阻害薬です。
作用機序としては、病原菌に必要なタンパク質の合成するリボソームのサブユニットと選択的に結びつく事で、ポリペプチド鎖の合成に必要なアミノ酸を転移させる転移RNAの働きを抑制します。
蛋白合成の初期段階で過程の初期段階で阻害する効果を発揮し、淋菌やクラミジア・トラコマチス、マイコプラズマ属など菌による感染症の治療薬として用いられています。
淋病やクラミジアなどの性感染症では、粘膜に炎症が起きやすく患部組織の保護機能や免疫機能が著しく低下してしまう事から、簡単にHIVが体内に侵入出来る為にHIV(ヒト免疫不全症候群)への感染率が数倍高くなります。
その為、自覚症状がほとんど無いクラミジアなどの性感染症に対しては、自覚症状の有無にかかわらず定期的な検査により早期発見し、ジスロマックやクラビットなどの抗生物質による早期治療が望ましいとされています。

HIVは、感染後2週間目~4週間目にかけて急激に体内で増殖を始め、ヒトの免疫機能をサポートする白血球の一種であるTリンパ球やCD4陽性細胞を破壊しながら、徐々にCD4陽性リンパ球数の低下により徐々に免疫機能を低下させます。
HIVは、急性期後は3年~10年の無症候性キャリア期を経て、最終的にAIDS(後天性免疫不全症候群)を発症させます。

AIDSは、免疫機能が正常な健常者では発症し難い日和見感染症などの厚生労働省が定める23の疾患を発症する事で診断されます。
HIVは、感染初期段階から皮膚疾患や口内炎など口腔内の症状が現れるケースがあり、その為口内炎はHIVの進行や免疫機能低下の兆候として考えられています。
また、HIVは、脂肪が落ちて行く通常の痩せ方とは異なり、筋肉組織など脂肪のない部位から痩せる為、スリム病と表される事もあります。

HIV感染者は、血液中のビタミンAやビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、カロチノイド、セレン、亜鉛、鉄など人間の生命維持活動に必要な栄養素が健常者に比べ少ない為、微量栄養素欠乏症の徴候が多く見られます。
HIV患者は、治療薬の影響もあり健常者よりも、脂肪やタンパク質、炭水化物のバランスをとりながら10%以上摂取カロリーを高めにします。
加えて、マルチビタミンのサプリメントで不足する微量栄養素を補う必要があります。